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治療最前線の名医に聞く! 不妊治療Q&A

タイミング・ステップアップ

2015.05.29年代別、自己努力でココまでやっても授からなければ病院へ!

答えてくださった先生は・・・
吉田智子先生
さくらレディスクリニック院長
よしだ・さとこ 1982年、東京大学医学部医学科卒業。同年6月、東京大学産科婦人科教室入局。1990年7月、東京都立築地産院産婦人科勤務。1992年1月、医療法人青山会・吉田産婦人科小児科医院勤務。2004年5月、さくらレディスクリニック開業。女性の健康をサポートするため、一般の婦人科医療から不妊治療、高度生殖医療まで、女性の心と身体を尊重した治療を行っている。また仕事や家事と両立しやすい治療方法も提案している。
タイミングを取って、半年程度たっても妊娠しなければ受診を!

子どもを授かりたいと望み、基礎体温表や排卵日チェッカーなどを用いて性交渉を行ってみたものの、なかなか妊娠しない・・・。でも不妊治療のクリニックは敷居が高いし、いつ病院に行こうか悩んでいるという人は多いのではないでしょうか。 どのタイミングでクリニックへ行けばいいのか、一人目、二人目不妊での違いは?など、“不妊治療の始めどき”について、女性の心に寄り添った治療で定評のある吉田智子院長に、お話を伺いました。

基礎的な検査は数千円程度。気軽にクリニックを受診して

25歳までなら半年、25〜35歳までは1年、それ以上の年齢では半年経っても授からない場合はクリニックへ!

“赤ちゃんが欲しいなあ”と思ったら、基礎体温表を付けて排卵日前後に性交渉を持つ人も多いのではないでしょうか。

生理が順調に来ている場合なら、25歳までなら半年程度、25〜35歳で1年、35歳以上なら半年程度、性交渉をしても妊娠にいたらなければクリニックを受診してほしいと思います。

 

「えっ、どうして25歳までだと半年なの?」と思われるかもしれませんが、女性の性サイクルでもっとも妊娠しやすい20代前半に、半年間も性交渉をもっても妊娠しないというのは、男女どちらかに、何らかのトラブルが隠れている可能性が高いからなのです。

30代前半が1年程度なのは、年齢を重ねると妊娠できるまでの期間が長くなるためで、1年程度様子をみても授からなければ、早めにクリニックを受診してほしいですね。

35歳以降は、タイミングをとって性交渉をしても、なかなか妊娠しない年代に入ります。

シビアな現実ですが、半年程度様子をみても妊娠しなければ、1日でも早くクリニックで相談をしてほしいと思います。

また生理周期が不順だったり、生理痛がひどいなど何らかの不調がある場合は、そのトラブルを治すことが先決です。

放置せず、すぐに婦人科を受診してください。

最近の“排卵日チェッカー”は、かなりの高感度。排卵日も的確に分かるのでなかなか妊娠に至らない場合は、さらに早めの受診が必要

“排卵日チェッカー”がドラッグストアで手軽に購入できるようになって以降、利用する人が増えています。

最近のものはかなり感度も高く、ほぼ正確に排卵日を知ることができます。

排卵日チェッカーを使ってタイミングを取っても妊娠しない場合、25歳までなら3カ月、30代前半なら半年程度、それ以降は3カ月を目安にクリニックを受診してほしいですね。

基礎体温表より、排卵日チェッカーはさらに正確に排卵日がわかりますから、基礎体温のみより早めの受診が求められます。

基本的な検査は、そんなに費用はかからない。最初は一般の不妊治療クリニックで、基礎疾患の有無をチェックして

「子どもがなかなかできないので、クリニックへ行かなきゃいけないんだけど、不妊治療の病院は敷居が高くて・・・」というお声をよく聞きます。

よくよく聞いてみると、費用への不安も大きいようです。

 

いきなりIVF(体外受精)を専門に行っているようなART(高度生殖医療)のクリニックを受診するのではなく、一般の不妊治療クリニックを訪ねるのがオススメです。

ドクターとの相性もありますから、何でも気軽に相談ができる先生を探すことも大切です。

 

基本的な検査の場合、初診では3000円もあれば大丈夫です。

子宮頸がんやクラミジア抗体検査を足しても、5000円もあれば足りるはずです。

先生に「健康保険できる検査のみでお願いします」と言ってもいいと思いますよ。

超音波エコーで診察をすれば、卵巣や子宮の様子はよくわかりますから、不妊につながりやすいPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)や子宮内膜症、チョコレート嚢腫、子宮筋腫なども発見できます。

これらの疾患は20代前半でも多くみられますし、特に自覚症状がない場合も多いですから、ためらわずに受診をしてほしいですね。

 

「自分は婦人科の病気なんてないし・・・」と決めてかかっている人がいますが、まずは疑ってみることが必要です。

子宮頸がんの検診もかねて、“思い立ったが吉日”でいつでも相談にいらしてほしいと思います。

 

また、決定的に不妊につながる程ではないけれど、男女双方に小さな原因が見つかるケースもあります。

たとえば女性側に内膜症や筋腫などが見つかり、男性側に精子の数が少ないことがわかった場合などです。

こういうケースでは、タイミング法や人工授精を試してみるものの、なかなか妊娠しないまま時間だけが経ってしまう例を多くみかけます。

こういうケースでは、あらかじめ期限を区切って、トントンと治療のステップを上げていってほしいと思いますね。

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出産後にAMHを測っておくと、二人目の計画が立てやすい

二人目を考えている場合、半年ほどタイミングをとってもできなかったらクリニックへ

最近は、「なかなか二人目ができない」というお悩みもよく耳にします。

一人目が自然に授かったので「二人目も望めばできるよね」と安心しきっていたら、なかなか二人目ができずに焦る人が多いようです。

 

こういうケースの場合、一人目の妊娠時にすでにAMH(アンチミューラリアンホルモン)の値が低かったのかもしれません。

このホルモンは、卵巣内にどれくらいの原始細胞(卵子になるもと)が残されているかという、“卵巣の予備能”を示すもので、年齢とともに数値はドスン、ドスンと下がっていきます。

 

たとえば30歳のときに第一子を授かり、33歳で第二子を望む場合、3年という時間が経っていますからAMHの数値がかなり低くなっている可能性があります。

普通にしていても、毎月およそ100個の卵胞が消滅していきますが、これにストレスなどが加わることで、一気に卵胞の数が減ることもありえます。

可能なら、一人目の出産後にAMH値を測っておくと卵巣の予備能がわかるので、“すぐに二人目を作らなきゃ”などある程度の目安にはなります。

子作りを再開して半年経っても授からない場合は、早めにクリニックを受診してください。

一人目を体外受精で授かった場合、凍結胚の有無にかかわらず、二人目を望むなら出産後1年を目処に考えてみて

一人目を体外受精で授かった人は、二人目をどうするか悩みは深いですよね。

「またあの治療をするのか・・・」とか、「いつ頃、治療を再開したらいいんだろう」など。

 

凍結胚がある場合は、1年ごとに保存費用がかかってくる施設がほとんどですので、1年経ったら二人目をどうするか考える方が多いようです。

実際、1年ほどすると卒乳する人が大半で、生理も戻ってきます。

体外受精をされた方は妊娠しづらい方が多いですから、二人目はあまり間隔を置かずに、凍結胚の有無にかかわらず、出産後1年経過したら考えた方がいいでしょうね。

結婚や妊娠をする前に、ぜひブライダルチェックを!子宮頸がん検診だけでなく、超音波エコーでの検査をしてほしい

自治体や企業の検診で、婦人科検診を受ける人も多いと思いますが、ほとんどが“子宮頸がん”を対象にした検診です。

もちろん、頸がんの検診も1年ないしは2年に1度、必ず受けて欲しいですが、婦人科疾患を見つけるという意味では自治体や企業の検診だけでは不十分です。

 

先ほどもお話しましたが、子宮内膜症や子宮筋腫、PCOSなどを見つけるためには、超音波エコー検査が必須です。

もし疾患が見つかった場合は、すぐに治療を始めることで、妊娠までにかかる時間が短縮できます。

どんな疾患でも治療には投薬や手術などである程度の“時間”が必要で、その間は不妊治療ができません。

結婚や妊娠を考える前にこうした疾患への手当ができれば、ムダな時間を過ごすことがなくなります。

ぜひ、結婚や妊娠を考え始めたらブライダルチェックを受けてください。

その上で、“何歳ぐらいで妊娠したいな”など、バースプランを立ててみることをオススメします。

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取材・文/渡邉優希

施設名 医療法人青山会(サクラレディスクリニック)
URL http://www.sakura-lc.jp/

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