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大事なことだから、今から考えておきたい!考えよう!親とのこと

目安として24時間で8回以上の排尿があることを頻尿といいます。また、就寝後に3回以上排尿することを夜間頻尿といいます。通常、ある程度膀胱に尿が溜まったとき、尿意があります。頻尿は、水分のとりすぎや緊張などの他、疾患が原因になっていることも少なくありません。
日常生活から考えられる原因
1. 緊張や気分
疾患がなく、膀胱の機能に異常がなくても、緊張したり、不安をかかえていたりすると、膀胱に尿が少ししか溜まっていなくてもトイレに行きたくなります。また、トイレに行けない状況に限ってトイレに行きたくなることもあります。このような経験は誰にでもあることで、回数が異常に多いということがない限りは気にする必要はありません。
2. 利尿作用のある飲料のとりすぎ
コーヒーやお茶、ビールなど利尿作用のある飲料を多量に飲んだときにも頻尿を引き起こします。利尿作用はなくとも、水や牛乳などをたくさん飲んでいると、尿の量が増え、頻尿になります。また、脳梗塞や高尿酸血症などの疾患を患っていて、水分補給を指導されている人も頻尿になります。
3. 加齢による機能の低下が引き起こす夜間頻尿
年齢が上がるにつれて、夜間に尿意を感じることが多くなります。それは2つの原因からで、一つは夜間に尿を濃縮するホルモンの分泌が減ることで、尿の濃縮ができなくなり、尿の量が増えるため。もう一つは、膀胱の弾力性が徐々に失われ、夜間に尿を溜められる量が少なくなるからです。
4. 頻尿の原因となる主な疾患
膀胱や尿の通り道が細菌に感染し、炎症を起こす膀胱炎、尿道炎、尿管炎、腎盂腎炎などが頻尿を引き起こします。また、膀胱の筋肉が過剰に活動する過活動膀胱でも頻尿が起こります。さらに、尿道を圧迫する前立腺肥大や子宮筋腫、子宮脱なども頻尿の原因になる他、糖尿病や脳卒中、椎間板ヘルニアなどで排尿をコントロールする神経に障害が起こったときも、頻尿を引き起こします。
頻尿をともなう疾患
1. 神経性頻尿(膀胱神経症)
膀胱に炎症などの異常がないのに、頻尿になることがあります。精神的なストレスや緊張、不安が主な原因になると考えられています。神経性頻尿では、頻繁に尿意を感じるのにトイレにいってもほとんど、ときにはまったく尿が出ないことがあります。
2. 膀胱炎
膀胱内に細菌が侵入して炎症を起こすのが膀胱炎です。長時間のトイレの我慢や、過労による抵抗力の低下、冷えによる水分代謝の低下などが原因で起こります。膀胱炎になると尿意が近くなり、残尿感、排尿時の痛み、尿の濁りや血尿などの症状があらわれます。圧倒的に女性に多く、再発しやすく慢性化すると尿が溜まるだけで痛みが生じます。尿管炎、腎盂腎炎、尿道炎など尿の通り道に炎症が起こることでも、膀胱炎と同様に頻尿が起こります。
3. 過活動膀胱(OAB)
過活動膀胱は膀胱が必要以上に過敏に活動することで、頻尿が起こる疾患です。主な症状は突然尿意に襲われ頻尿になり、ときには我慢できずに尿を漏らしてしまうことがあります。また、就寝中に3回以上トイレに行く夜間頻尿もみられます。さらに進行するとトイレが頻繁すぎて、仕事も外出もできなくなり、生活に支障をもたらすこともあります。とくに40歳以上に多くみられます。脳卒中や脳腫瘍などが原因となることもあります。
4. 前立腺肥大症
男性が60歳を超えるころから増える疾患で、大きくなった前立腺が尿道を圧迫することで尿のトラブルが起こります。尿の勢いが弱くなり、尿が出るまでに時間がかかるために排尿後も残尿感があり、夜間の排尿回数も多くなります。さらに、進行すると尿がまったく出なくなるケースもみられます。前立腺がんの症状とよく似ているので、注意が必要です。
5. 子宮筋腫
子宮にできる良性腫瘍。30~40歳代に多く、成人女性の5人に1人は筋腫があるといわれています。初期の自覚症状はほとんどありませんが、筋腫が大きくなると生理痛が強くなり、経血の増加や期間の長期化がみられます。そのため、貧血やめまい、立ちくらみなどを引き起こします。また、周囲の臓器にも影響を与えて、頻尿や排尿、排便ときの痛み、腰痛を起こすこともあります。不妊や流産の原因にもなります。
6. 子宮脱(性器脱)
40代後半から60代の女性に増えている疾患です。加齢による女性ホルモンの低下や出産などによって骨盤底筋がゆるむと、骨盤底筋に支えられていた子宮が下がっていき、やがて体外に出てしまうのが子宮脱です。頻尿や尿漏れなどの尿に関するトラブルをはじめ、不快感や便秘、腰痛などの症状を引き起こします。
7. 糖尿病
すい臓でつくられるインスリンの分泌や作用が低下し、血糖値が慢性的に高い状態になる生活習慣病です。血糖コントロールがうまくいかないと、体の組織の水分が尿として排泄されてしまうため、頻尿になります。さらにのども渇きやすくなるので、水をたくさん飲むために尿量も増え、夜中に何回もトイレに行くことになります。※上記疾患が心配な場合には、早めに医師の診察を受けましょう。
日常生活でできる予防法
1. 緊張やストレスを緩和する
疾患などの原因がなくても、また、膀胱に尿が溜まっていなくても、緊張したりストレスが溜まったりすると尿意をもよおすことがあります。スポーツや趣味を楽しむなど、普段から意識して、緊張やストレスから自分を解放してあげましょう。
2. 細菌の膀胱感染を防ぐ
トイレは我慢せずに行き、水分は多めにとるようにしましょう。また、下半身を冷やさないように注意することも大切です。そして、外陰部は常に清潔に保つ習慣をつけましょう。生理用ナプキンやおりものシートは、3時間を目安にこまめにとりかえるようにしましょう。
対処法
1. 就寝前は利尿作用のある飲み物を控える
コーヒーや紅茶、緑茶など、カフェインを含んだ飲み物には利尿作用があります。とくに高齢の方は、就寝前にとりすぎないようにしましょう。
2. 外出したら、トイレの位置を確認しておく
「急にトイレに行きたくなったらどうしよう」「トイレが見つからなかったらどうしよう」という不安が、逆に尿意をもよおさせることがあります。あらかじめトイレの位置を確認しておくことで、その不安を取りのぞけます。
3. 閉経後や出産後は膀胱や骨盤の機能を鍛える
女性は閉経による女性ホルモンの欠乏や出産が原因となって、骨盤の底の筋肉(骨盤底筋)が弱くなります。骨盤底筋は、膣と肛門にギュッと力を入れて引き締めてからゆるめる動作を繰り返す体操で鍛えられます。あおむけに寝て足を肩幅に開き、「骨盤底筋を締める・ゆるめる」を朝夕10~20分間で10~20回ずつ繰り返します。
4. 病院で診察を受ける
頻尿をはじめとする排尿のトラブルは、日常生活の質を著しく低下させます。気になる症状があるときは、泌尿器科医の診察を受けましょう。
女性に尿のトラブルはつきもの!?
女性は男性に比べて尿道が短くまっすぐなうえ、筋肉も弱く尿に関するトラブルが起こりやすいといわれています。また、妊娠や出産で症状が悪化することがあります。妊娠中は胎児の成長とともに子宮が大きくなると、子宮の裏側にある膀胱が圧迫され、尿が少ししか溜まっていないのに尿意を感じるようになります。また、出産が原因で骨盤底筋が伸びたり、尿道括約筋がゆるんでしまったりすると、自分の意志とは関係なく尿が出てしまう、尿漏れが起こることがあります。

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