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大事なことだから、今から考えておきたい!考えよう!親とのこと

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2017.03.15

がんの親の最期のためにできること

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がんの告知は突然、誰にでも訪れます。医療技術の発展により、がんの生存率は年々向上していますが、検査、告知、治療という目まぐるしく変わる環境についていけず、治療や療養について考える余裕が無かったり、これからの希望を伝える事ができず後悔する方やその家族にお会いすることも時々あります。

どのようにすれば、ご本人やご家族共に後悔のない日々を過ごせるのか、緩和ケア認定看護師/訪問看護師の落合 実先生にアドバイスしていただきました。
どうしてほしいかを家族で話し合う。
人は病気になったり、残された人生の期間を知らされるまで、自分が老い病んだ将来のことなど考える方は少ないかもしれません。しかし、がんの告知をされた際に慌てたり動揺して、本来の想いとは異なる選択をしないためにも、まずは普段の生活から老後やがんなどの話題を遠ざけずに興味を持つこと、「がんになったらどうしたいか」「家族や周囲の支援者にどうしてほしいか」を考えておくことが大切です。それをご自身のみではなく家族など身近な方々と共有してみることをお勧めします。延命処置を希望するのかなどの決めごとだけでなく、「ペットといる時間を大切にしたい」「○○で最期まで過ごしたい」など何を大切にしていきたいのかなどの価値観まで共有できると良いですね。家族であらたまって話し合う場を持つことや、日常会話の中から少しずつ話すことも出来るとは思いますが、既成のエンディングノートなどを先に書いておくことも、家族との会話のキッカケになりお勧めです。
かかりつけ看護師やかかりつけ医を持つ。
近頃、かかりつけ看護師やかかりつけ医という言葉が広まってきました。人は何か症状が出たり、体調が悪くなるまで自身の身体に無頓着であることが多くあります。がんなどの病気になってから総合病院にかかるのではなく、日ごろから病気の予防や体調が悪くなる前に早期発見・早期治療に努めようとすることは後悔のない日々を過ごすためにも大切です。そのためには、日ごろから相談しやすい看護師や医師を持つことをおススメします。かかりつけ看護師やかかりつけ医師は近所のクリニックの看護師や医師でも良いですし、検診などを受けることで定期的に医師や看護師に会い顔馴染みになることで、相談しやすい関係を構築していくこともお勧めです。最近では「暮らしの保健室」など看護師などの専門職が常駐していて、誰でも気軽に相談できる場所が増えてきました。ご自身の地域に暮らしの保健室のような場所や、検診などに対応しているクリニックなどの施設を調べてみましょう。
介護保険など使えるサービスを把握し早めに使用する。
日ごろ、訪問看護師として在宅療養を希望される方にお会いする機会は多くあります。その中で、これからの生活について希望を持っていても、そのための準備をしていない方、準備をしていなかったために不要な苦痛や負担を被った方々が一部います。高齢者や病気を持っている方には必要に応じて使えるサービスが多くあります。その中には介護保険やリビングニーズ特約(死亡後に支払われる保険金の一部を生前に受け取ること)などのように権利を持っていても申請や認定を受けなければ使用できないものもあります。また介護保険サービスのように公的なサービス以外にも家族や隣人による支援、住んでいる行政の制度やボランティアによるサービスなどその種類や制度は多岐にわたります。まだ使える状況ではなくても、どんなサービスが使えるのか、どんな方が困った時に支援してくれるのかを知ることは大切です。
この記事をお読み頂けた方やそのご家族は現在病気を持っていない方々もいらっしゃるかと思います。しかし、将来病気になった際に後悔しないように健康な今からできること、備えておくべきことは多くあります。是非、身近な方や専門職の方々と将来の生活について話し合ってみてください。
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落合 実 先生
WyL株式会社取締役
緩和ケア認定看護師/訪問看護師。訪問看護師として勤務する傍ら、看護師の転職やキャリア支援、看護介護系事業の自社採用コンサルティング、医療系記事のライターやウェブサイトの管理などを行う。

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