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お金関連 2014.01.15

非課税枠を使った有利な贈与法

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子どもの学費や親の介護など、家族を守るためのお金のやりくりは1人で考えるのは大変ですね。こちらのコラムではそんな子育て世代が知って得するお金に関する情報をお伝えしていきます。

実は今、シニア世代から上手に贈与を受ける方法に注目が集まっています。教育用、住宅用の特別措置もありますが、今日はまず、利用用途の制限がない贈与についてお伝えします。
まとまったお金が受け取れる相続時精算課税制度
暦年課税 or 相続時精算課税
人からお金をもらうと贈与税がかかります。贈与税の計算方法は「暦年課税」と「相続時精算課税」の2種類あります。

「暦年課税」は1月1日~12月31日までの1年間に贈与を受けた財産の合計金額を基に計算する方法です。「暦年課税」には年間110万円の基礎控除があります。つまり、毎年110万円までであれば申告も不要で非課税で贈与を受けることができるのです。

なお、受け取る人にとって年間110万円までです。お父さんから110万円、お母さんから110万円のそれぞれを非課税で受け取れるわけではありません。
贈与を受けた財産の合計額 - 基準控除額110万円 = 課税価格
「相続時精算課税」は受け取った時には便宜上の税率で贈与税を納付し、贈与者が亡くなった時に相続税で精算する方法です。65歳(※)以上の親から20歳(※)以上の子に対する贈与の場合に利用できます。(※)その年の1月1日時点の年齢

この制度を利用するメリットは、ある年にまとまった資金贈与を必要とするシーンで2500万円の特別控除が受けられることです。「暦年課税」の110万円にくらべると大きな金額が一時的に非課税で受け取れるわけですね。2500万円を超えた金額については一律20%で計算した贈与税を納めます。

そして相続時に特別控除を受けた2500万円も含めて相続税の計算を行うのです。一般的に相続税の税率は贈与税の税率に比べて低いため、親子間で生前に大きな資金を移動させたい場合に有利な計算方法です。

ただし、「相続時精算課税」制度には注意点もあります。それは、一度「相続時精算課税」制度を利用すると「暦年課税」への変更ができなくなってしまうことです。年間110万円の基礎控除も受けられなくなります。また、相続時精算課税の適用を受けるには、最初の贈与を受けた年の翌年2月1日~3月15日までの間に、贈与の申告書に「相続時精算課税選択届出書」を出す必要があります。相続財産が多い方は慎重に選択した方がいいですね。
年間110万円までは非課税。但し3年以内に相続が発生すると課税対象に
多くの方が、「暦年課税」の年間110万円の基礎控除で生前贈与を行うことを考えるかもしれません。しかし、例えば毎年110万を10年間贈与し続けると1100万円の贈与とみなされる場合もあるので注意が必要です。税理士等の専門家に確認しながら対策をするといいでしょう。
また、贈与を受けて3年以内に相続が発生した場合は、非課税で贈与されていた財産についても相続財産と合算し相続税を納付することになります。例えば、相続発生から振り返った3年間で330万円の贈与を非課税で受けていた場合、相続財産と過去に贈与された330万円の合計金額で相続税の計算が行われるということです。相続が発生するタイミングは予測できないので、生前贈与はゆとりをもって計画的に行う必要があります。

シニア世代からのお金は自分や子どもだけでなく、親自身も助けることができる頼もしい財産です。制度を上手に利用して、効果的に受け取りたいですね。
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風呂内 亜矢 先生
CFP®認定者、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
1978年生まれ。岡山出身。26歳の時にマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強と貯蓄をスタート。現在は夫婦で4件の物件を保有。購入体験と不動産営業職の経験を元にテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、セミナーなどでお金に関する情報を発信している。
新刊「その節約はキケンです-お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか」、監修「最新版 届け出ひとつでお金がもらえる本」など多数

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