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家での介護のコツQ&A 2016.03.09

「怒り」に振りまわされないために

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私達の感情には喜怒哀楽があります。その中で一番扱いにくく、またマイナスのイメージを持つのが「怒」の感情です。しかも、どんな人にも備わっています。怒りの感情を無理に抑えるのではなく、怒る必要のある事にはきちんと怒り、怒る必要のない事には怒らないでいられるということが肝心です。

今回は、怒りの性質を理解して上手く付き合う方法を、べスリクリニックの田中智恵子先生と森下百合子先生にアドバイスしていただきました。
怒りの元は譲ることの出来ない価値観=自分の「べき」
怒りの根っこには、「○○するべき」や「△△は当たり前」という、譲ることの出来ない自分の価値観が存在します。そもそも人の価値観は十人十色ですが、自分の価値観=「べき」は、「常識」で「正しい」と思いがちなため、相手の反応や行動が自分の期待通りでないと、怒りが湧くのです。
子育てに一生懸命頑張っているA子さん。子どもは元気が一番、ちょっとくらい転んでもOK!がモットーで、自分で立ち上がったら褒めるようにしていました。

ある時、久しぶりにお義母さんと会い、一緒に過ごしている時に、子どもが軽く転んでしまいました。それを見たお義母さんは、大慌てで駆け寄り子どもを起こしました。それを見たA子さんは、「たいしたことないのに、そんなに必死で起こすなんて」と、イライラしてしまいました。

怒りの根っこには、「○○するべき」や「△△は当たり前」という、譲ることの出来ない自分の価値観が存在します。そもそも人の価値観は十人十色ですが、自分の価値観=「べき」は、「常識」で「正しい」と思いがちなため、相手の反応や行動が自分の期待通りでないと、怒りが湧くのです。
自分の「べき」:許容ゾーン, NGゾーンを明確にする
先の事例では、A子さんが自分の「べき」に固執して、他人にもそれを期待するとイライラが増します。そこで自分の「べき」とは少し違うけれど、許すことが出来る「許容ゾーン」を設定することが重要です。

お義母さんの「べき」を「許容ゾーン」として尊重することが出来れば、A子さんはイライラしないでいられるでしょう。でも、もしもお義母さんが「あなたは子どもが転んでも平気なのね!」とA子さんを咎めたとしたら、それは「NGゾーン」です。この時こそ、A子さんは自分の「べき」をはっきりと、そして穏やかに主張すべきでしょう。

ここで気をつけたいのは、自分の「べき」、許容ゾーンとNGゾーンの境界線を出来るだけ安定させることです。例えば上の子には起きるまで待つのに、下の子にはすぐに駆け寄り起こしてあげる、自分の機嫌の良し悪しで境界線を変える、ということのないようにしましょう。
怒りの感情を上手く伝えよう
自分の怒りを相手に伝えることは、決して悪い事ではありません。伝えることで、自分の怒りが誤解だったとわかることもあります。また、伝える場合は、自分の怒りが穏やかなタイミングで表現することが大切です。こちらが感情的に切り出すと相手は防衛的になり、分かって欲しいことが伝わりにくくなります。相手が納得してくれるよう、伝えるポイントを押さえましょう。

①相手の人格を指摘するのではなく、行動について話す。
「だらしない性格ね」→「おもちゃはきちんと片づけて欲しいな」

②自分の本当の気持ちを、主語を「私は」で具体的に伝える。
「その態度は何なの!」→「お母さんは、あなたにごめんねって言って欲しかったんだ」

③攻撃的な態度にならないように気をつける。
舌打ちする、わざとため息をつく、ドアをバタンと音を立てて閉める等の態度を取った時、子どもはどんな表情をしているでしょうか。子どもも大きくなったら、同じ態度を示すようになるかもしれません。行動は相似形です。

④会話はキャッチボールで。
相手を一方的に打ち負かすのではなく、相手がボールを投げ返してくる余地 (言い分) を与えましょう。
怒りが爆発しそうになったら…
例えば、理不尽な怒りをぶつけられた時、「売り言葉に買い言葉」で反射的に反応するのは避けたいものです。怒りの感情は、6秒間でピークに達すると言われています。それ以降は沈静化していくので、6秒間をどうしのぐかが勝負です。
例えば、理不尽な怒りをぶつけられた時、「売り言葉に買い言葉」で反射的に反応するのは避けたいものです。怒りの感情は、6秒間でピークに達すると言われています。それ以降は沈静化していくので、6秒間をどうしのぐかが勝負です。

①「1、2、3・・・」とカウントすることに集中したり、深呼吸をして口からゆっくり吐き出す。

②心の中で白紙を思い浮かべ、考えることを停止する。

③「ちょっと洗濯機を回して来る」などと伝えて一旦退席し、気持ちが落ち着いたら戻る。この方法は、あらゆる場面で実行できるわけではありませんが、怒りを爆発させてその場の雰囲気が悪化してしまうのを避けるには有効ですね。

いかがでしたか? 「怒り」の感情が襲ってきたら、どれか一つでも試して、少しずつ習慣化していくといいでしょう。
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森下百合子 先生
ベスリクリニック 臨床心理士
滋賀医科大学附属病院 精神科勤務等を経て現職。職務ストレスや多様な対人関係の改善に役立つ、感情マネジメントや表現に関するカウンセリング実施。また、客室乗務員の経験を活かした印象アップのためのアドバイスも実施している。
 
田中智恵子 先生
ベスリクリニック マネージングディレクター
保健師、看護師、心理相談員。経営コンサルタント、大学教員(MBA)の経験を活かし、クリニックの経営、マネジメントを実施している。

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