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2016.11.16

[同居のススメとコツ]高齢者との暮らしを考える

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様々な事情によって自身または配偶者の親と同居する機会が訪れる場合があります。それは意図して、もしくは意図しない場合もあるでしょう。

子世帯にとって、親世帯は「夫婦」としても「子どもの養育者」としても先輩です。夫婦として一緒に過ごし、初めてわかるお互いの思いや価値観は、学びの場にもなりますが、葛藤を生む場にもなってしまいます。

今回は同じ屋根の下に暮らし「同居してよかった」と感じられるコツについて、べスリクリニックの田中智恵子先生と葛原史子先生にアドバイスしていただきました。
親子の年齢的特長を持った経験があることを理解しましょう
私達が獲得する「知」には2つのタイプがあります。新しい知識や行動などを取り入れ、環境に適応するための問題解決能力、これを「流動性知能」といい30歳前後がピークと言われています。一方、日常生活や仕事上の経験等から得られた専門的・個人的な能力・知恵は年齢を重ねても低下せず蓄積されていく知能で、「結晶性知能」といいます。
親との同居において、この2つの知能をそれぞれの立場で、認め合い補完し合うことが大切になります。例えば、子世帯が同居のルールの提案や、金銭面での管理など現実的で実務的な役割を流動性知能として発揮し、一方親世帯は、料理の味付け、正月やお盆などの家のしきたり、面倒な親戚付き合いの義両親の関わりの程度など、経験を重ねたからこそ培われた知識・知恵などの結晶性知能の能力を発揮できると、双方にとって充実した生活を送れることとなるでしょう。
また、子世帯の子どもにとっては、多くの大人に見守られ、愛されているという感覚をもてる機会に恵まれ、親が家事や仕事で忙しくしている間の話し相手、遊び相手として祖母・祖父は貴重な頼もしい存在になります。子世帯・親世帯どちらにとっても、体調を崩した際の看病、家事の代替など補完しあえるのは心強いものです。
最低限のルールと価値観を認め合うことを忘れないで
一方、同居するにあたってはプラス面だけではなく、世代の違いや暮らし方の違いから難しいと感じることもでてくるかもしれません。そんな時、お互いが気持ちよく上手に暮らしていくためには、どのような事に気をつければいいでしょうか。

<はじめにルールを決めておく>
暮らしていく上で、起きるのは、育った環境、価値観の違いによる揉め事です。極力、揉め事になりそうなものは、あらかじめルールを決めておくといいでしょう。特に光熱費や食費など金銭面での取り決めは、揉め事の発端となりやすいため、暮らし始める前に決めておくことが大切です。まず、お互い朝起きてから寝るまでの行動を想定シュミレーションしてみましょう。

<それぞれのプライベートのスペース・時間を確保する>
親世帯と子世帯は、大きくとらえれば皆家族ですが、2つの家族にはそれぞれプライベートがあり、家事1つをとっても育った環境の違いにより方法の違いがおきがちです。あえて食事は時々外食したり食卓を別にしたり、団らんする時間を共有のリビングではなくお互いの部屋でとるなど、常に一緒に過ごさないことも同居を長続きさせるためには必要かもしれません。

<挨拶・感謝などコミュニケーションを心がける>
「おはようございます」「いってらっしゃい」「ごちそうさまでした」など当たり前と思われる挨拶を意識して行うことは、意外と効果的です。日によっては、何も話したくない時や機嫌が悪い時があるかもしれませんが、一言挨拶を挟むだけでもその場やその後の関係を良好に保つ役目を果たします。

<思っていることを上手に伝えあう>
言いたい事、伝えるべき気持ちを抑え込むと窮屈に感じるようになります。ストレスをため込まないためには、気になったことは小出しに伝えるとよいでしょう。但し、勢いで感情のままにぶつけてしまうと、相手も感情的にさせて解決が遠のくかもしれません。けんか腰ではなくあくまで穏やかに伝えるようにしましょう。

これまで培われた価値観は、お互いにそう簡単には変わらないものです。価値観は自分が作り上げた「思い」にすぎません。そのような考え方もあるものだと、認める心の余裕ももちながら、同居を楽しみましょう。つらいこと、悩むこともあるかもしれませんが、その分、いいこともあり、心の成長を助けてくれることでしょう。
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田中智恵子 先生
ベスリクリニック マネージングディレクター
保健師、看護師、心理相談員。経営コンサルタント、大学教員(MBA)の経験を活かし、クリニックの経営、マネジメントを実施している。
葛原史子 先生
ベスリクリニック 臨床心理士
大学を卒業後、マーケティング会社に勤務。聖徳大学臨床心理学研究科修了後、茨城県の精神科病院で研究職として勤務。臨床心理士を取得し、BESLIでは、問診やカウンセリングにて、患者様が抱える悩みに対して主体的に関わっていけるようなサポートを行っている。

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