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大事なことだから、今から考えておきたい!考えよう!親とのこと

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2016.12.21

高齢な親を連れて遠方へ引っ越しする際に注意したいこと

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「引っ越しすることになったけど、親も一緒なので心配・・・」そういった方も多いと思います。高齢な両親と共に遠方に引っ越しをする際、どんな点に注意し何を準備する必要があるのかについて、緩和ケア認定看護師/訪問看護師の落合 実先生にアドバイスしていただきました。
高齢な親を世話し続ける家族は不安が多い
田舎や遠方などへ高齢な親と共に引っ越しをする場合、まず気になるのが医療機関でしょう。「24時間相談にのってくれるところがあるか」「病状が急変したときの対応は大丈夫か」等の不安が考えられます。今お世話になっている病院などと縁が切れると「助けてくれる人がいなくなるのではないか」「病気になっても都心と同様に緊急対応してくれる病院はあるのだろうか」「更に介護が必要になったらどうしたらいいか」など様々な不安が浮かび、引っ越し先につれて行くことが可能なのか悩むことがあるかと思います。
社会資源には地域差があり、事前の下調べが大切
地域によって社会資源(生活問題解決のためサービスや施設、制度etc.)の量や内容が異なるため、高齢な両親と共に引っ越しや移住をするには、事前の下調べが大切です。ある地域では、週3回の透析病院に通うために片道1時間以上の車移動を家族がすることになるかもしれません。また、在宅医療が発達していない地域では24時間対応や連日の訪問が難しいため、入院するタイミングが都心に比べて早くなることもあります。地域によっては、病院などの公的な資源は都市に比べて劣るかもしれませんが、町内会や隣人、行政サービスやボランティアなどの資源が充実しているもあります。その他にも、住居はバリアフリー設計であるか、スーパーや病院の場所、交通機関など周囲の生活環境を調べてみましょう。
そして、両親と引っ越した後の生活を家族みんなが想像できることも大切です。そのためにはご両親がこれから先、どのような生活をしたいと思っているか価値観を聴くこと、みんなで話し合う事も大切です。
住む場所が変わっても切れ目のない医療介護サービスは提供される
 両親を連れて遠方に引っ越すことになった複数のご家族にお会いする機会がありましたが、その中には、それまでの主治医や病院との縁が切れることが不安な方や、決死の覚悟で引っ越そうとする印象を受ける方もいました。しかし、私は事前に準備をしておけば、安心して引っ越すことは可能だと思っています。そのためには、現在お世話になっている主治医にも事前にしっかりと相談することも大切です。
なかには、遠くてもリスクなどを把握した上で今までの病院に通い続けることを選択した方も多くいますし、頻度を減らしてこれまでの主治医に診てもらっている方もいます。通う事は諦めても、主治医やケアマネージャーなどに引っ越し先の近くの病院や事業所へ紹介状を書いて頂いたりすることで、切れ目のない医療介護を受けることにつながり、安心して移住や引っ越しができるようになります。新しく関わる医者やケアマネージャーなどはその地域の特性を踏まえて、両親に適したサービスを調整することが出来ます。

いかがでしたでしょうか。高齢な両親をつれて引っ越しをすることは、悪い事や難しいことではないのだと思います。しかし、両親が切れ目のないサービスを受けるために準備をすることは大切です。引っ越しをすることになった場合、是非今いる周囲の方々に相談してみましょう。そして新しい街の環境を見てまわり、新しく関わるかもしれない方々にお会いして話しを聴いてみてはいかがでしょうか。
ochiai
落合 実 先生
WyL株式会社取締役
緩和ケア認定看護師/訪問看護師。訪問看護師として勤務する傍ら、看護師の転職やキャリア支援、看護介護系事業の自社採用コンサルティング、医療系記事のライターやウェブサイトの管理などを行う。

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