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家での介護のコツQ&A 2016.03.23

パッククッキング活用術

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食事は誰にとっても楽しみなこと。でも高齢になるにつれて、噛んだり飲み込んだりしづらくなるため、軟らかくしたりとろみをつけたりなどの工夫が必要です。時にミキサーを使うこともあって、その洗浄や衛生管理にも気を使わなければならないため、負担を感じている方もいらっしゃると思います。

そこで今回ご紹介するのが、「パッククッキング」。家庭にある電気ポットと食品包装用ポリ袋を使った調理法です。この調理法は、とっても簡単!地域栄養ケアPEACH厚木代表として、小児から高齢者までの栄養管理や調理の工夫を指導されている、管理栄養士の江頭文江先生にお話をうかがいました。
少しの量で複数のメニューを調理したい場合に最適!
自宅で電気ポット(炊飯器でも)を使って手軽にできるようにアレンジした家庭版真空料理法、パッククッキングは、ポリ袋に入れた食材をポットに入れておくだけ。ですから、弱火にかけたお鍋の番をしていることも、鍋を焦がしてしまう心配もありません。少量ずつ違うものを、一度に作れるのも嬉しいですね。離乳食やお弁当のおかず作りにも活用できます。

<準備:電気ポットを使用する場合>
・再沸騰機能のある電気ポット:容量の1/3のお水を沸騰させておきます
・ポリ袋:湯煎で加熱もできる高密度ポリエチレン製ポリ袋など。
食品包装用(半透明)でマチなし厚さ0.01mmのものが扱いやすくおススメです。
・ボウル:大き目のもの。水の圧でポリ袋の空気を抜いて真空にします。
・食材、調味料
かぼちゃ煮を作ってみましょう
かぼちゃ煮(二人分)
材 料:
かぼちゃ100g
醤油 小さじ1
砂糖 小さじ1
水 大さじ1

作り方
①かぼちゃは食べやすい大きさに切り、角を面取りします。
②ポリ袋にかぼちゃ・醤油・砂糖・水を入れて、ポリ袋の中のかぼちゃを、くっつかないように均一に広げます。※調味料を入れなければ蒸しかぼちゃになります。
③ボウルに張った水の中で空気を抜きます。
④空気が入らないように注意しながら、ポリ袋の口を上のほうでしっかり結びます(こよりのようにポリ袋をくるくると巻きあげるとよいです)
⑤電気ポットにいれ、98℃になってから30分ほど加熱します。

加熱する温度と時間は、調理するものによって異なります。初めはパッククッキングのレシピに従い、コツがつかめてきたら好みの状態になるよう調整してください。
やけどに注意!
●ポットへの出し入れにはトングやおたまを使いましょう。
●ポットの容量に対し、食材を入れすぎてお湯があふれないよう気をつけてください。
 ※3リットル容量のポットの場合は600グラム(3パック)を目安に。
使いやすさいろいろ
1つの電気ポットで複数のメニューを調理できるのが、この調理法のありがたいところ。保存しておきたい時はポリ袋ごと冷まして冷蔵庫へ。数日は保存できますが、早めに使い切りましょう。

ポイント
①加熱した食材をポリ袋ごと氷水で急速冷却
②冷めたら開封せずに冷蔵庫のチルド室で保存
③使用時はポリ袋ごと電子レンジで再加熱
食材をつぶしたいときは、袋の上から叩くと簡単につぶせます。
東日本大震災の被災地でも、このパッククッキングは大活躍。電気やガスが使えず、調理用のお鍋がないときでも、炊き出しのお湯に浸して温かいおかゆやパン粥を作ることができました。

介護を必要とする高齢の方たちの不安な心を、この温かいお食事がどんなにか和ませたことでしょう。お水が貴重な被災地では、ポリ袋ごとお皿の上に広げて食べるようにして、お皿も汚さず洗い物が減りました。

主食、おかず、お菓子、デザートと、パッククッキングを活用すると、手軽にメニューが増やせます。高齢者用の市販の介護食は、栄養素のバランスに配慮されているので安心ですが、飽きてしまうこともありますよね。そんな時こそ、ご家族と同じおかずを食べやすい軟らかさに手軽に調理できる、パッククッキングの出番です。インターネットで検索すると、レシピもたくさん紹介されています。一度お試しになってはいかがでしょうか。

参考文献
山崎幸江&タベダス編集部編著:「平常時は電気ポットでパッククッキング」
パッククッキング倶楽部防災部会編著:「非常災害時はカセットコンロで救命パッククッキング」
fumie5
江頭 文江 先生
地域栄養ケアPEACH厚木代表
日本摂食嚥下リハビリテーション学会評議員
開業医と連携し、在宅訪問栄養指導や外来栄養相談、離乳食教室など、小児から高齢者まで地域に根ざした栄養サポートを行っている。
著書に『チームで実践 高齢者の栄養ケア・マネジメント』(中央法規出版、201120年)『おうちで食べる!飲み込みが困難な人のための食事作りQ&A』(三輪書店、2015年)など。

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