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大事なことだから、今から考えておきたい!考えよう!親とのこと

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介護 老いのコト

2016.10.19

高齢な親のプライドを傷つけないコミュニケーション

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「親の気持ちを傷つけてしまった」と後悔したことはありませんか?親も年を取ってくると、できなくなることが増えていきます。老眼で近くのものが見えづらくなったり耳が遠くなったり、足腰が悪くなって歩くことが困難になってきたりします。そんな親に対してどんなコミュニケーションをとっているでしょうか?親が若いころと同じような今まで通りのコミュニケーションでしょうか。それとも必要以上にゆっくり話したり大きな声で話したり子供にするようなコミュニケーションでしょうか。そういったコミュニケーションは、親のプライドを傷つけてしまっているかもしれません。

今回は高齢な親のプライドを傷つけないコミュニケーションについてべスリクリニックの田中智恵子先生と蓮見紋加先生にアドバイスしていただきました。
親の心を安定させるコミュニケーションの基本
身体心身の変化に寄り添いながら、生き生きと生活してもらうために、親の心が安定する支援が大切になります。そこでデンマークで考えられた①自己決定権、②生活の継続性、③残存能力の「高齢者福祉三原則」に沿ってお話します。

「自己決定権」とはその名の通り、自分のことを自分で決める権利のことです。当たり前のことのように思えますが、親の意見を聞かずに決めてしまうことはありませんか?日常生活の小さなことからデイサービスの利用や入院手術など大きなことまで、意外と多いのではないでしょうか。
「生活の継続性」は、今まで通りの生活を同じ住まい環境で続けることです。高齢になった親にとって住まいを変えることは大きなストレスになります。できるだけ同じ住まいや、それが無理な場合は、使い慣れた家具や思い出の品の中で生活ができると良いでしょう。
「残存能力の活用」は、今使える能力を発揮してできるだけ自立した生活を送るということです。自分だけでは難しいところだけ手伝うようにして、できる部分については任せましょう。出来ないことではなく、出来ることに注目して行きましょう

何か仕事を任せるのもいいでしょう。子どもの世話でも掃除でもお風呂のお湯張りでもいいです。時間がかかっても構わないものであればなお良いですね。何かやってもらったら、しっかり感謝を言葉にしましょう。自分が家族の中で役に立っている、必要とされていると自己肯定感を高めるようにすると、親の心も安定し、コミュニケーションもうまくいくものです。
直してほしいことをつたえるコツ
何か直してほしいこと、やめて欲しいことがある場合は言い方に気を付ける必要があります。「○○はダメ!」「~~しないで!」と言うような言い方は相手を否定することになり、プライドを傷つけてしまいます。まずはその行動をした理由を聞いてみましょう。本人なりに考えがあってやっていることかもしれません。理由を聞いたら「これには○○という理由があったのね」と一度相手の言葉をそのまま使って返してみましょう。簡単なことですが、実はそれには、「相手を理解した」と伝える効果があるのです。
その上で、直してほしいと思ったときは具体的に「こうしてくれると嬉しい」「このようにしてくれると助かる」と代替案を提案してみましょう。このポイントは、「こうして、あーして、」ではなく、そうしてくれると、「(私が)嬉しい、(私が)助かる」等の伝え方のほうが、受け入れてくれやすくなります。提案したことをやってくれた時は感謝を示しましょう。
あなた自身が参ってしまわないために
親の加齢に伴ってできないことが増えてくると、親自身もショックを受けています。以前よりも弱音を吐いたり愚痴を言ったりすることも多くなるものです。
でも、いつも愚痴を聞いて、こっちが参ってしまう!と思ったことがある方も多いのではないでしょうか?
まずはあなたもきちんと愚痴を言いましょう。愚痴を言うのは決して悪いことではありません。同じような状況の友人に話したり、専門機関に相談したりするのも良いでしょう。
そして大切なのは親から離れて、親とのことを考えない時間を確保してみましょう。運動したりし音楽を聴いたり趣味に没頭したり、1日5分など短い時間でも良いので、自分が楽しい、リラックスできる時間を持つことも、あなたの心を助ける方法です。
besuri1018
田中智恵子 先生
ベスリクリニック マネージングディレクター
保健師、看護師、心理相談員。経営コンサルタント、大学教員(MBA)の経験を活かし、クリニックの経営、マネジメントを実施している。
 
蓮見紋加 先生
臨床心理士、ベスリクリニック
投薬を前提としない心療内科のベスリクリニックでカウンセリングや睡眠、思考改善のためのアドバイスを実施。
薬以外でも考え方のクセや生活習慣に改善できるポイントはないかなど、患者さんと一緒に考えています。文京学院大学大学院卒業。

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