未来を生きる力になる「36の基本動作」と年齢別・おすすめの外遊び

「生きる力をつけるための基礎的な運動能力や動きは、特定のスポーツをするのではなく、子どもが自由に体を動かして遊ぶことで身につけることができる」と子どもの運動能力に詳しい東海大学の知念嘉史先生は言います。そのためには、子ども時代にたくさん外遊びをさせることが大切だそう。子ども時代に身につけておきたい「36の基本動作」と、年齢別のおすすめ外遊びについて詳しく教えていただきました。

子ども時代に身につけておきたい「36の基本動作」とは?

東海大学体育学部生涯スポーツ学科 准教授
知念嘉史先生

1969年沖縄県生まれ。東海大学大学院体育学研究科体育学専攻修士課程修了。東海大学付属本田記念幼稚園勤務などを経て2005年より現職。「夏季野外活動理論演習」「幼児と遊び演習」などを担当。専門は幼児体育・野外教育。

スポーツだけじゃない!日常生活を円滑に送るために必要な体の動き

「若者の運動能力は確実に低下していて、日常生活に支障が出るほど危険な状態になっているケースもある」と知念先生。運動能力は、スポーツをする人が身につければいいのでは?と思いがちですが、私たちが何気なく過ごしている日常生活では実にさまざまな動きが必要なのだそう。
「人生100年時代と言われる今、日常生活を円滑に送るための体の動きは子ども時代に身につけておく必要があります」
知念先生が、幼児期に身につけてほしいと考えているのが「36の基本動作」。すべてを習得するのは難しそうに感じますが、実はどれも外で自由に遊んでいれば自然と身につく動作なのです。
「とくに自分で走れるようになる2才ごろから6才ごろまでの子どもはいろいろなものを吸収できる時期。できる範囲内で、子どもが思いきり体を動かせる場所に連れて行ってあげてください」

子どもが人生を楽しく生きられるように、自由度の高い外遊びを!

36の基本動作は、特定の運動だけでは身につかないものが多くあるそうです。
「いくつかのスポーツで、何種類の動作が出ているかを調べたことがあるのですが、スポーツごとに使う動作が決まっていて、偏っている傾向がありました。特定のスポーツをしていると、その動作しかできない選手も多く、トップレベルの選手でも、ほかの種目は全然できないという人がたくさんいます」と知念先生。 「子ども時代はとにかく遊びながら、自由に体を動かしてたくさんの動きを習得することが大事。そのベースができて、スポーツを始めるのがおすすめです」
さらに、子ども時代の遊びで得た経験と知恵は、キャンプや釣り、マリンスポーツ、登山など、大人になってからも楽しめる趣味につながり、それが家族のつながりを強めることにもなると知念先生。
「子どもが大きくなってから、親子で話を、と思ってもなかなかできないことも。そんなとき一緒にキャンプに行ったり、趣味のスポーツをすれば、共通の話題で会話が生まれ、親子での時間を自然にもてます」 そして子どもが親になったとき、自分の経験・知恵を子どもに伝え、人生を楽しく生きることにつながると知念先生。そんな未来を楽しみに、Withコロナ生活のなかではありますが、上手に工夫しながら、家族で外遊びをしましょう。

【0~2才におすすめ】とにかく外で好きなだけ歩かせよう

歩くことは人間にとって大切な基本動作です。体を立たせて歩くだけで、背筋や腹筋も鍛えられますから、歩けるようになったら、広い公園などに出かけて、自由に歩かせましょう。この時期は30分くらい遊べば十分。体を思い切り動かすことで、おなかもすいてよく食べられるし、夜もぐっすり眠れるようになります。

【3~5才におすすめ】親も一緒に自然遊びを

3才代になると、できる動作が増え、コミュニケーションもとれるように。広い公園でおにごっこやかくれんぼ、どんぐりや落ち葉拾いなど、親子で自然を満喫しながら遊びましょう。4~5才になると道具を使えるようになるので、大きな公園でバットやラケットで遊ぶのもおすすめです。

【6才以上におすすめ】アウトドアを満喫!

6才以上は、釣りやキャンプ、カヌーやスキーなど、本格的なアウトドアを親子で経験するのがおすすめです。子どもの興味や好奇心が刺激され、自ら積極的に「泳げるようになりたい」「滑れるようになりたい」などと行動するようになるでしょう。日本には四季があり、山や川、海も比較的近い距離にあり、アウトドアスポーツに恵まれた場所。ぜひ家族の時間を楽しんでください。