第19回 熱中症から身を守るために。子どもと共有したい練習・試合当日の熱中症対策

第19回 熱中症から身を守るために。子どもと共有したい練習・試合当日の熱中症対策

マラソンの大会中に熱中症にかかり、九死に一生を得たという元アスリート・順天堂大学スポーツ健康科学部准教授の鯉川なつえ先生。熱中症はいきなり意識障害に陥ることもあると言います。子どもの場合はどうなのでしょう。
知っているようで知らない熱中症の怖さと、スポーツをする子どものための対策を伺いました。

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予防が難しい熱中症。症状の急激な変化に要注意

1995年9月のユニバーシアード福岡大会で、マラソン走行中に熱中症になり、途中で意識をなくし棄権した鯉川先生。日ごろ、自分の限界を超えるトレーニングをしているアスリートは、症状を見逃し重篤化しやすいそうですが、子どもの場合はどうなのでしょう。
先生自身の経験と、子どもの熱中症で注意すべきことを聞きました。

順天堂大学スポーツ健康科学部 准教授
鯉川なつえ先生

福岡県生まれ。高校時代に陸上競技を始め、1989年全国高校駅伝5区、90年1区で区間賞、同年のインターハイでは3000mで高校日本新記録を樹立。順天堂大学に進学後、92年日本インターカレッジで3000m、1万mの二冠を達成。そのほか数々の成績を収め、ユニバーシアードでは93年バツフアロー大会(1万m)、95年福岡大会(マラソン)の2大会連続で日本代表として活躍。2007年より現職。同大陸上競技部女子監督を務める。2014年より女性スポーツ研究センター副センター長に就任。

熱中症には気温だけでなく湿度も影響

私が熱中症になった日、スタート時の気温は28.5度、湿度86%でした。途中でスコールのような雨が降り、コース上はまるでサウナに。汗が蒸発せず、私の意識は30kmくらいでなくなっていました。当時、日本では熱中症はあまり知られておらず、救護室に運ばれた私は酸素吸入されたのですが、その場にいたアメリカやヨーロッパのドクターたちが「これは熱中症だ」と応急処置。全身を氷で冷やし、4人がかりでアイスマッサージをしてくれたそうです。20分後に意識が回復し病院に運ばれましたが、その時点でも体温は39度を超えていたので、倒れたときは42~43度あったはず。病院で点滴を受けながら、のどが渇いて水を飲んだらすごい勢いで吐いてしまいました。
車のオーバーヒートのように体内の内臓まで熱くなっていたのです。
※写真は、現役アスリート時代の鯉川先生

熱中症は予防が難しい。子どもには注意喚起を

熱中症はいつ起こるかわかりません。だから、熱中症は予防できると思わないほうがいいです。気温と湿度のほか体調も大きく関係するからです。しかも子どもは、具合が悪くてもなかなか自分から「すみません、休憩します」とは言えません。だからこそ、朝に天気予報を見て、とくに気温や湿度が高い日や、体調が心配なときは、「今日は暑いから水をたくさん飲んでね」「今日は風邪気味だから無理しないで」と注意を促しましょう。暑いときは無理をしないという情報をインプットすることが大事です。
実は運動中の熱中症の死亡事故は中高生に多く、ほぼ男子だというデータがあります。男子のほうが体脂肪が少ないのと、プライドが高くて練習を途中でやめないのが理由と考えられます。死亡事故は夏だけでなく、一年中起こり得ます。暑さに体が慣れていない時季はとくに注意が必要です。

熱中症にかかりにくくするための生活習慣や注意点とは

今年も暑い夏が予想されます。猛暑の中では、練習時間の設定や休憩の取り方など、各チームの指導者たちの配慮が望まれます。では、子どもが熱中症にかかりにくくなるために、親ができることはあるのでしょうか?

冷たい飲み物を飲み、乾いたタオルで汗をふき取る習慣を

練習・試合には冷たい飲み物を持たせましょう。水筒には氷をいっぱい入れて。水筒が小さいとすぐになくなるので大きな水筒に。それでもなくなったら、水道水を入れて飲むように伝えましょう。スポーツ飲料も持たせたいところですが、禁止されている場合は、麦茶に塩をひとつまみ入れるのも手。休憩時には日陰に入り、塩分補給できるタブレットなどをなめるようすすめます。
また、汗はきちんとふくことが大切です。湿度が高ければ汗は蒸発できず、ふかないと体温が下がりません。とくに小学生までは汗腺の働きが未発達なので要注意。休憩時に頭に水をかけ、タオルでふき取らせるのもいいでしょう。汗腺は頭皮にたくさんあるので、水をかけて汗をふき取ることで効率よく体温を下げられます。

よい睡眠と、塩分や脂分もきちんととる食生活が大切

熱中症にかかりやすくなる原因の一つに、睡眠不足があります。大学生でも試験明けは熱中症になる可能性が高いので注意しています。
どうしても睡眠不足になりがちな夏、睡眠の質を上げるのに有効なのはおふろ。湯船につかることです。人は温まった体が冷めていくときに眠くなるので、寝る2時間前くらいにおふろに入ります。すると寝つきがよく、いい睡眠がとれます。
食事も大切。食べ物を食べると消化のために体内で代謝水が出て、それが体を潤す働きをします。運動前に食事をしていないと代謝水が出ず、脱水が起こりやすくなります。また、血圧などが気になる大人は塩分や脂分を控えがちですが、育ち盛りの子どもにはそれではたりません。とくにたくさん汗をかくスポーツキッズには塩分もしっかりとらせましょう。揚げものや肉の脂身も必要です。

もしかして熱中症かも?と思ったら

熱中症は症状の進行が早い一方で、スポーツをして帰宅したあと、夜に発症することもあります。家庭でできるケア、そして、病院に行く目安などを教ええていただきました。

子どもに起こりやすい「時間差熱中症」に注意!

子どもや高齢者で注意したいのは、時間差で熱中症になることがあることです。日中の練習中は倒れなくても、家に帰ってからぐったりしていたら熱中症の可能性があります。子どもは自分から不調を伝えないことが多いので、練習から帰ってきたら「頭が痛くならなかった?」「具合は大丈夫だった?」と聞いてください。
「練習中に具合が悪くて休んだ」というときは、以後24時間は様子を見てください。もし頭が痛い、ぐったりしている、熱があるなどの症状が見られたら、まず、大動脈が通っている、首、わきのした、足のつけ根をしっかり冷やします。水分は一気にとると吐きけにつながることがあるので、様子を見ながら少しずつとらせます。

フラフラしていたり嘔吐があったりしたら病院へ

熱中症は進行が早く、あっという間に重症化することがあります。フラフラするとか嘔吐があるなら、体内の電解質バランスが崩れている証拠。急いで病院へ行き点滴をしてもらいます。
もちろん、練習中などに倒れて意識がないときは、即救急車。意識はあっても水も飲めないくらい気分が悪い、休んでも気分が悪いなどの症状が治まらないときも病院へ。
熱中症の対策は、指導者にも正しい知識のもと、配慮してもらうことが必要です。のどが渇いたらいつでも水を飲める環境を作ってもらい、子どもにも自ら進んで水を飲む習慣をつけることが重要です。

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