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健康カレンダー

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更年期ってなんだか怖い。
どう向き合ったらいいの?医療的な対処法は?(2)

どんなときは、受診をしたほうがいいの?

仕事や家事などがうまくこなせずパフォーマンスが保てなくなったら受診を

50歳前後というと、企業では中間管理職として中核を担う年代です。人によっては昇進・昇格が目前という場合もあるかもしれません。そんなときにちょうど更年期にぶつかると、マルチタスクで仕事がうまくこなせなくなったり、集中力が保てなかったりで、“だから女は…”などと言われてしまいがちです。ケースによっては自分よりできない男性部下が、自分の上にきてしまうような事態もあるかもしれません。

また家庭の中でも、イライラしてしまって子どもや夫との関係が険悪になったり、家事がこなせず家の中のことが回らなくなったり、という事態に陥るケースも多いのではないでしょうか。

婦人科にかかることで解決できることはたくさんあります。調子がよくない時は我慢せず、更年期に理解のある婦人科医に相談してほしいと思います。

いろいろな症状があっても、まずは婦人科を受診すればいいの?

場当たり的にいろんな科を受診する前に、まずは婦人科の門をたたいてほしい

手足が痛いから整形外科、めまいがあるから耳鼻科、気分が落ち込むから心療内科など、症状にあわせてさまざまな診療科をハシゴする人は少なくありません。
しかし更年期に起こる症状のほとんどは、女性ホルモン(エストロゲン)が低下することに起因しています。
更年期に入ってつらい症状がある場合、まずは婦人科を受診してください。その上で、他の科にかかったほうがいいケースでは、適切な科を紹介してもらいましょう。

更年期症状の治療は、どんなことをするの?ホルモン補充療法って効くの?

まずは問診(医療面談)をし、ホルモン補充療法や漢方薬など必要な治療法をチョイスする

まずは、医師による症状や仕事・家庭環境などの聞き取りが行われます。その上で、ホルモン補充療法(HRT)がいいのか、漢方薬がいいのかなど、患者さんの希望も聞きながら、治療方法を選んでいきます。

ホルモン補充療法を受けた患者さんは、およそ8割で症状が改善

前述の調査で「受診して改善されましたか?」という質問をしたところ、HRTを受けた患者さんは、「とてもよくなった」が35.5%、「ややよくなった」が43%という結果でした。
一方、市販されているサプリメントや市販薬(OTC)を利用した人では、「とてもよくなった」が3.1%、「ややよくなった」が27.3%、「変わらなかった」が69.2%となっています。
市販のサプリや薬でしのいでいる人は多いかもしれませんが、症状が改善した人はごく少数だということがわかります。

やっぱり婦人科に行こうかしら…

HRTをすると、乳がんになりやすいって聞いたけどホント?

ほんのわずかにリスクは上がる。しかし、過度のアルコール摂取、
肥満、座ってばかりいる生活などのリスクと同程度かそれよりも少ない

HRT(ホルモン補充療法)をすると乳がんになりやすくなるのでは?と、治療を受けることを躊躇する人はいます。たしかに女性ホルモンに曝される期間が長くなるほど、乳がんに罹患するリスクはアップしますが、HRTが原因とされるリスク上昇は年間1000人に1人未満とごくわずかです。
しかしこのリスクは、アルコールの飲み過ぎ、肥満、毎日多くの時間を座ったまま過ごすなどのリスク要因と同じ程度かそれよりも少ないのです。

またHRTを受けている日本人女性はまだまだ少ないのが現状ですが、それでも40代以上の乳がんの罹患率は年々上昇しています。つまりHRTを受けていなくても、高脂肪食や妊娠・出産回数の少なさ、過度の飲酒、喫煙、閉経後の肥満、早い初経年齢や遅い閉経年齢などのリスク要因が、乳がんの発症率アップには大きく関係しているのです。

どんな治療にも、その治療を受けることでのリスクとベネフィットがあります。ベネフィットがリスクを上回る場合、HRTを受けることを前向きに考えてみてもいいのではないでしょうか。

HRTを始める際には、乳がん検診や家族歴なども確認します。そしてHRT継続中も、乳がん検診をきちんと受けることで、ほとんどの患者さんは問題なくHRTを続けています。

HRTはいつまで続けたらいいの?

“いつまで”という規定はない。
リスクとベネフィットを考え、利益のほうが上回るなら継続していく

HRTの継続期間が5年を過ぎると、医師からHRTをやめるように言われるケースがあるかもしれません。
しかしHRTを中止することで、再び症状に悩まされ、仕事や家事のパフォーマンスが低下するケース、社会的に立ちゆかなくなってしまうなどのケースは枚挙にいとまがありません。
実は、HRTをいつまで続けたらいいのか?という統一見解はありません。最新の診療ガイドラインにも掲載されていますが、HRTの継続を制限する一律の年齢や投与期間はありません。
5年を超えて続ける場合は、リスクとベネフィットの評価を行い、医師と患者さんが合意のもとで、必要な期間、継続されるのが望ましいと考えます。
たとえば、会社に定年まで勤めることを希望している方なら、患者さんのQOL維持のために60歳まで続けるケースもあります。担当の先生とよく話し合って決めていきましょう。

いつまで続けたらいいですか?

あなたの思い込みは都市伝説かも?
更年期 <ホント・ウソQ&A>

Q.「昔あったイヤなことばかり思い出す」というのも更年期症状ってホント?

A.どちらともいえません。たしかに更年期になると心がセンシティブになっているので、過去にあったイヤなことの印象が強く思い出されることはあるかもしれません。
しかし、いつも考えていたことが心に残っていて、なにかの拍子に思い出したに過ぎないのではないでしょうか。更年期だから…ということはないかもしれません。

Q.PMSは働く女性のほうが症状が強いことが多く、更年期は専業主婦のほうが症状が強く出やすいってホント?

A.ウソです。関係ありません。
一方で、PMSにはストレスが大きく関係しているといわれており、それは仕事をしている人も、専業主婦の人も同じです。PMSは、そのストレスの元となっているもの、たとえば仕事や彼氏、姑、ママ友などから離れることで、症状が劇的に改善することがよくあります。

教えてDr. !

38歳です。
子供が二人(6歳1歳)います。
出産とともにどんどんPMSが酷くなり、特にイライラが酷いです。ただいま、まっただ中で、下の子が泣いただけでイラッ。上の子の反抗的な態度にイラッ主人の一言にイライラ。そんな自分に自己嫌悪。悲しかったり虚しかったり、消えてしまいたくなったり。本当に感情が押さえられません。
仕事もしており、あまり自分のケアをしている時間はないし、通院時間の確保もやっとです。

漢方薬(加味逍遙散)で治療中ですが、いくらか良いかな?と言う時もあればどっぷり浸かってしまうときもあります。加えて2人目出産以降、生理周期がどんどん短くなってきており(35~38日→28~30日)月の半分くらいはブルーな気持ちです。

子育てや家庭にも支障が出ているし、思い切ってピルをもらってみようかでも副作用が怖いと迷います。ちなみにもう妊娠は望んでいません。

PMS特にイライラの症状が酷い方、どんな治療をしていますか? 時間やお金をかけられない私でも何か出来ることはありますか?

ピルを検討なさっているようですね。PMSと診断できれば有効な治療法の一つです。しかし、精神症状には効果が認められない場合もあります。ピルには血栓症などの副作用がありますので、医師にリスクについて評価してもらいながら始めることが大切です。
イライラがメインであれば漢方薬を抑肝散に変更してみるのも良いかもしれません。さらに、精神安定剤をその期間だけ少量使用する場合もあります。

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